遊軍の雑感

記者のたまご。

昔の新聞記者は何をモチベーションにしてたんだろう

知り合いに勧められて読んでる本がなかなかおもしろい


『新聞と戦争』朝日文庫


戦時下の朝日新聞がどんな体制で取材をしていたか、とか朝日の記者が何を考えて日々過ごしていたか、っていうことがとにかく細かく書かれてる。


今でこそ色々言われてるけどやはりエリート層が読む/書く新聞なんだなと改めて。


しかし1つ気になったのが、戦時下で記者たちは何をモチベーションに(どんな志をもって、の方が近い?)仕事をしてたんだろうということ。


政府の強い規制のもと、「真実を伝える」っていうジャーナリズムをどう貫き通してたんだろうか?もしかしたら、そこは考えずにエリート広報機関としての役割を全力で担っていたのかもしれない。


日本統治下の朝鮮半島に朝日の臨時支局があった。

そこに駐在した記者は、赴任当初に「日本の統治下だからそこの朝鮮人は日本語を話せる」と当たり前のように思ったらしい。


正直、驚いた。多角的に物事を見る記者がナチュラルにこう思っていたことに。


そして、その記者は「検閲に引っかかるようなことは書けなかった」とも後に話している。


何のために書いていたんだろう?

自分がその時代に生きていた訳ではないから完全に同じように考えることはできないが、純粋に疑問。


同じ職業でも、時代が違うと目指すもの違うのだろうか。謎。